令和8年分の年末調整では、基礎控除の金額、給与所得控除の最低保障額、扶養親族などの所得要件が変わります。1月には源泉徴収票の交付、給与支払報告書の提出、償却資産の申告も続きます。国税で30年、調査する側にいた税理士が、改正の反映と源泉所得税の事務を、ひとつずつ確認します。
初回 40分の相談は無料。年末調整の時期を前に、いまの準備でよいかを確かめたい方のご相談もお受けしています。
税金の額は、事実と申告の内容で決まります。このページでご案内するのは、年末調整と1月の手続きを決まりに沿って進めるためのお手伝いです。
年末調整の正確さは、1年分の源泉徴収の事務でほとんど決まります。
従業員の人数と雇い方、扶養控除等申告書の集め方、毎月の源泉所得税の納付の方法、通勤手当や食事の支給などをうかがい、令和8年分の年末調整で確かめるべきところを一緒に整理します。そのうえで、お手伝いの範囲と料金をご相談します。年末調整・法定調書・償却資産の申告は、税務顧問契約をいただいているお客様へのオプションとしてお受けしています。これらだけのご依頼はお受けしておりません。1年を通した税務のご相談は、税務顧問のページでもご案内しています。
| 項目 | 令和8年分の内容 |
|---|---|
| 基礎控除 | 合計所得金額489万円以下の方で104万円令和8年分・令和9年分は、489万円超655万円以下の方で67万円、655万円超2,350万円以下の方で62万円など(令和7年分は、132万円以下95万円、132万円超336万円以下88万円、336万円超489万円以下68万円、489万円超655万円以下63万円、655万円超2,350万円以下58万円)。 |
| 給与所得控除の最低保障額 | 65万円 → 74万円令和8年分・令和9年分。令和8年分の年末調整は、国税庁の「令和8年分の年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表」で計算します。 |
| 扶養親族・同一生計配偶者の所得要件 | 合計所得金額58万円以下 → 62万円以下収入が給与だけの場合の収入金額で、123万円以下 → 136万円以下(令和8・9年分)。 |
| 特定親族・配偶者特別控除・勤労学生 | 所得要件の下限・上限も改正特定親族は合計所得金額62万円超123万円以下、配偶者特別控除の対象となる配偶者は62万円超133万円以下、勤労学生は89万円以下(改正前:58万円超123万円以下・58万円超133万円以下・85万円以下)。 |
| 生命保険料控除 | 年齢23歳未満の扶養親族がいる場合の特例(令和8・9年分)新生命保険料に係る一般生命保険料控除の控除額の計算と、適用限度額(6万円)が変わります。一般生命保険料控除・介護医療保険料控除・個人年金保険料控除の合計適用限度額は、改正前と同様の12万円です。 |
※ 要約です。改正によって新たに扶養親族等の要件を満たすことになった親族について控除を受けるには、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書などの提出が必要です。基礎控除の金額は、令和10年分以後はまた別の金額になります。居住者でない方は取扱いが異なります。
出典:国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」(Ⅰ 昨年と比べて変わった点)/国税庁 タックスアンサーNo.1199「基礎控除」(令和8年4月1日現在法令等)
あわせて、令和8年4月1日以後に支払われるべき通勤手当と、同日以後に支給する食事の非課税の限度額も変わっています。
| 項目 | 改正の内容 |
|---|---|
| マイカー通勤などの通勤手当 | 片道65km以上の非課税限度額を引上げあわせて、一定の要件を満たす駐車場等を利用し、その料金を負担することを常例とする人(通勤距離が片道2km未満の人を除きます)は、通勤距離の区分に応じた非課税限度額に、1か月当たりの駐車場等の料金相当額(上限5,000円)を加算します。令和8年4月1日以後に支払われるべき通勤手当(同日前に支払われるべき通勤手当の差額として追加支給するものを除きます)に適用されます。 |
| 食事の現物支給 | 非課税となる限度額 月額3,500円 → 7,500円役員・使用人から実際に徴収している対価の額が食事の価額の50%相当額以上であり、食事の価額から徴収している対価の額を控除した残額が月額7,500円(消費税及び地方消費税の額を除きます)以下であることが要件です。要件を満たしていなければ、食事の価額から負担している金額を控除した残額が給与として課税されます。令和8年4月1日以後に支給する食事に適用されます。 |
出典:国税庁「通勤手当の非課税限度額の改正について」/国税庁「食事の現物支給に係る所得税の非課税限度額の引上げについて」
年末調整は、その年最後に給与の支払をする時に行います(通常は12月)。そのあとも、納付と書類の提出が続きます。令和8年分の期限は次のとおりです。
| 手続き(提出先) | 期限・内容(令和8年分の給与などに係る手続き) |
|---|---|
| 年末調整で精算した源泉所得税の納付 (税務署・金融機関) | 令和9年1月12日(火)納期の特例の承認を受けている場合は、令和9年1月20日(水)。納期の特例は、給与等の支払を受ける者が常時10人未満の事務所等で、税務署長の承認を受けた場合に限られます(所得税法第216条)。 |
| 給与所得の源泉徴収票の交付 (従業員へ) | 令和9年2月1日(月)まで全ての受給者について作成して交付します(年の中途で退職した方は、退職の日以後1か月以内)。 |
| 給与支払報告書 (従業員の住所地の市区町村) | 令和9年2月1日(月)まで原則として従業員の令和9年1月1日現在の住所地の市区町村に提出します。年の中途で退職した方は、退職時の住所地の市区町村です(退職した方に対する給与等の支払金額が30万円以下の場合は、提出を省略することができます)。 |
| 法定調書と法定調書合計表 (税務署) | 令和9年2月1日(月)まで★令和9年1月1日以降、給与支払報告書を市区町村に提出した場合は、税務署に給与所得の源泉徴収票を提出したものとみなされます(源泉徴収票のみなし提出の特例)。 |
| 償却資産の申告 (資産の所在地の市町村) | 1月31日まで(地方税法第383条)毎年1月1日現在の償却資産について申告します(令和9年1月1日現在の資産は、令和9年度分の申告)。熊本市の案内では、その日が土曜日又は休日の場合は翌開庁日です(令和9年1月31日は日曜日です)。 |
※ 前々年(基準年)に提出すべきであった法定調書の枚数が30枚以上の場合は、e-Tax等による提出が必要です(提出義務の判定は法定調書の種類ごとに行います。令和9年1月以降に提出する法定調書から、「100枚以上」が「30枚以上」に引き下げられています)。給与支払報告書も、同じ基準でeLTAX又は光ディスク等による提出が必要です。
出典:国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」/国税庁「令和8年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」(第1章・第2章)/所得税法第190条・第216条・第226条、地方税法第317条の6・第383条(e-Gov法令検索)/熊本市「償却資産の申告についてお知らせします」
年末調整は、従業員お一人おひとりの1年分の税金を締めくくる手続きです。国税で過ごした30年間、私は調査する立場で事業所の書類を見てきました。あとから説明を求められやすいのは、扶養控除等申告書の確かめ方や、外注費と給与の分け方、源泉所得税の納付といった、日々の事務の小さなずれです。今年は改正もあり、例年どおりの進め方では合わないところがあります。従業員の皆さんの年末調整と1月の手続きのご相談は、私にお任せください。

代表税理士 / 元国税調査官
平野 和博税理士登録番号 144578
国税組織で30年にわたり、税務調査の第一線で経験を積んでまいりました。国税局では資料調査課(リョウチョウ)の実査官・主査を、税務署では特別調査班(トクチョウ)の統括官を経験。累計500件を超える調査に携わってきました。
当事務所では、法人・個人事業主の方の税務顧問をお受けしています。年末調整・法定調書提出等は、従業員数等により別途お見積りいたします。
最初の40分は無料でお話をうかがいます。従業員の人数と、前の年の源泉徴収簿や源泉徴収票の控えがあると、話が早く進みます(なくても構いません)。
源泉所得税も税務調査の対象です。国税庁の公表では、令和6事務年度の源泉所得税等の実地調査は次のとおりでした。
※ 国税庁が調査の対象を選んで実地調査を行った結果の集計で、源泉徴収義務者の方全体にこの割合があてはまるものではありません。追徴税額には加算税及び復興特別所得税を含みます。
出典:国税庁「令和6事務年度 法人税等の調査事績の概要」(Ⅰ 調査事績の概要〈源泉所得税(実地調査)〉)
調査する側にいた経験から、源泉所得税と年末調整の事務で説明を求められやすいところをまとめました。年末調整の前に確かめられるものもあります。
年末調整は、原則として扶養控除等(異動)申告書を提出している人の全員について行います。今年は扶養親族等の所得要件が改正されたため、新たに要件を満たすことになった親族についても申告書の提出が必要です。出典:国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」
本年中の主たる給与の収入金額が2,000万円を超える人や、2か所以上から給与を受けていて他の支払者に扶養控除等(異動)申告書を出している人などは、年末調整の対象になりません。国税庁の「年末調整のしかた」では、年末調整の対象とならない人は自分で確定申告をして税額の精算をすることになるとされており、その旨をお伝えします。出典:国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」
外注先として報酬を払っている相手でも、仕事の進め方を指示し、時間で拘束しているような実態があると、その支払いが給与にあたると見られることがあります。そうなれば源泉徴収の対象にもなるため、契約書と実際の働き方を照らし合わせます。記事を読む
通勤手当は、非課税の限度額を超える部分が給与として課税されます。食事の支給は、2つの要件を満たさないと、食事の価額から従業員の負担額を控除した残額が給与として課税されます。令和8年4月1日以後に支払われるべき通勤手当と、同日以後に支給する食事は、改正後の限度額で判定します。車で通勤する従業員の通勤距離や、駐車場の料金の扱いも確かめます。出典:国税庁「通勤手当の非課税限度額の改正について」ほか
源泉徴収した所得税は、原則として給料などを支払った月の翌月10日までに納めます。納期の特例の承認を受けている場合(給与など特定の所得に限ります)は、1月から6月までの分を7月10日、7月から12月までの分を翌年1月20日に納めます。納付する税額がない場合でも、所得税徴収高計算書(納付書)を提出します。出典:国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」/所得税法第216条
令和8年分から、給与所得の源泉徴収票の提出範囲が拡大し、給与支払報告書の提出範囲と同一になりました。令和9年1月1日以降、給与支払報告書を市区町村に提出すれば、税務署への源泉徴収票の提出は不要になりますが、従業員への交付は引き続き必要です。出典:国税庁「令和8年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」
給与支払報告書と償却資産の申告は、市区町村に出す書類です。熊本市の案内(令和8年度分)では、次のような点が示されています。令和9年度分の案内は、熊本市の公表を確かめてからご案内します。
| 書類(熊本市の担当) | 熊本市の案内の内容 |
|---|---|
| 給与支払報告書 (市民税課) | 熊本市分は、区ごと(中央・東・西・南・北)に分けずに一括して提出1月1日現在に熊本市に住所を有する方で、前年中に給与を支払った従業員等について、支払額の多少及び在職・退職にかかわらず提出するよう案内されています(国の手引では、退職した方に対する給与等の支払金額が30万円以下の場合は提出を省略できるとされていますが、熊本市の案内では中途退職された方も含めて提出をお願いしています)。1月1日の住所は、住民票上の住所ではなく実際に居住している住所です。令和8年度の案内では、熊本市作成の総括表は11月上旬に郵送するとされていました。 |
| 償却資産の申告 (固定資産税課) | 資産の増減がない場合や、課税標準額の合計が150万円未満(免税点未満)の場合でも申告をお願いするとされています複数の区に資産がある方は、区ごとに申告書を作成し、まとめて提出します。eLTAXで提出する場合は、資産の所在区ごとに送信します。申告漏れや未申告の償却資産は、資産を取得した年の翌年度まで遡って課税される(最大5年間)とされています。令和9年度1月収受分から、収受印の押印と控えの返送は廃止されます。 |
※ 熊本市以外の市町村に住む従業員の給与支払報告書は、その市町村に提出します。様式や提出方法の詳細は、各市町村の案内でご確認ください。
出典:熊本市「令和8年度(2026年度) 給与支払報告書の提出と特別徴収の実施について」(最終更新日2026年1月23日)/熊本市「償却資産の申告についてお知らせします」(最終更新日2026年6月8日)
扶養控除等申告書の受け取りから、源泉徴収簿の付け方、年末調整、1月の書類の提出までを、順を追って確かめます。
経理担当の方が他の仕事と兼ねている会社で、今年の改正の反映と期限の管理を確認します。
扶養親族の所得要件の改正を受けて、従業員のご家族の扶養の判定と申告書の出し直しを確かめます。
外注費として支払っている相手の働き方を確かめ、給与にあたらないかを一緒に見ます。
歯科医院向けのメディカルプラン(歯科医)では、年末調整と償却資産申告の料金を定めています(各15,000円・税別。月次顧問料25,000円/月のプランの中の料金です)。
過去の源泉徴収の漏れを指摘された、納付が遅れたといった場合も、これからの事務の立て直しを一緒に考えます。
※ 対応エリアは熊本県内です(熊本市内の5区と、周辺の市町村を含みます)。来所が難しい方はオンラインでご相談いただけます。
年末調整のご相談とあわせて、よくお尋ねいただくテーマのページです。
「外注費のつもり」が別の見方をされることがある、判定の物差しについての記事です。
年末調整をきっかけに税理士への依頼を考え始めた方に、比べるときの見方をまとめた記事です。
個人で事業をされている方の記帳と確定申告についてのページです。
会社にすると、役員報酬の源泉徴収や年末調整も加わります。法人化を考えている方のページです。
医業・歯科医業ならではの税務の決まりと、メディカルプランのページです。
年の途中で税理士を替える場合の、引き継ぐ資料(源泉徴収簿や扶養控除等申告書など)にも触れたページです。
源泉徴収の事務を見る目は、国税OBとして調査の現場で身につけたものです。
基礎控除、給与所得控除の最低保障額、扶養親族等の所得要件など、令和8年分の改正が計算に反映されているかを確かめます。
扶養控除等申告書や基礎控除申告書などの記載と、ご家族の所得の見積もりを確かめます。
源泉所得税の納付、源泉徴収票の交付、給与支払報告書、法定調書、償却資産の申告の期限を、一覧にして、期限までに進められるよう管理します。
源泉所得税の調査やお尋ねも、税理士が立ち会って対応します。連絡が届いた段階でご一報ください(立会料などは報酬規程によります)。
12月は本業も慌ただしい時期です。書類の確認やご相談は、Zoom等のオンラインでも承ります。
扶養控除等申告書には、ご家族の氏名や所得の見積額なども書かれています。税理士法に基づく守秘義務のもとで取り扱います。
従業員の人数や雇い方、源泉所得税をどう納めているかなどをうかがいます。事務所へのご来所、オンライン、お電話のいずれでも承ります。
お手伝いする手続きの範囲を決めて、費用をお示しします(お見積もりは無料です)。契約はご納得いただいてからです。
扶養控除等申告書などの年末調整の書類と、1年分の給与・源泉徴収の記録を確認します。
令和8年分の改正が反映された年税額の計算と、過不足額の精算の準備をお手伝いします。
源泉所得税の納付、源泉徴収票の交付、給与支払報告書・法定調書・償却資産の申告について、書類の作成と期限の管理をお手伝いします。
年末調整・法定調書の料金は、当事務所の報酬規程のとおりです(いずれも税別)。お見積もりは無料です。
| 項目 | 料金(税別) |
|---|---|
| 年末調整・法定調書提出等 | 従業員数等により別途お見積り従業員の人数や手続きの範囲をうかがったうえで、お見積もりします。年末調整・法定調書・償却資産の申告は、税務顧問契約をいただいているお客様へのオプションとしてお受けしています。これらだけのご依頼はお受けしておりません。 |
| メディカルプラン(歯科医) (業種別パッケージ) | 年末調整 15,000円/償却資産申告 15,000円月次顧問料25,000円/月、決算申告100,000円のプランです。条件が合えばご利用いただける特別プランで、年3回までの面談可(Zoom等にて)/ご質問はメール対応(電話不可)です。 |
| 税務顧問 (既存事業者・年間売上額 〜3,000万円未満) | 月額合計 25,000〜70,000円会計顧問料15,000〜50,000円+税務顧問料10,000〜20,000円。決算・申告書作成料100,000円〜、消費税申告書作成料20,000円〜。 |
※ 表示はすべて税別です。決算書・申告書作成だけを希望される場合(顧問契約以外の方)は、原則として申告後の顧問契約を条件にお引き受けします。会計顧問のみはお引き受けできません。年間売上額3,000万円以上の方や新規開業の方の料金は料金プランをご覧ください。当事務所と顧問契約を締結いただいているお客様は、税務調査対応の基本料金(A)は発生しません。初回40分のご相談は無料です。
※ このページの制度の説明は、2026年(令和8年)10月に確認した国税庁・熊本市の公表資料と法令によります。今後の改正や各市町村の案内で変わることがあり、実際の税額はお一人おひとりの状況で決まります。1年を通したご相談は税務顧問のページ、帳簿づくりをお任せになりたい方は記帳代行へどうぞ。
書類の集め方から1月の提出まで、
どこから手を付けるかを、最初の40分で一緒に整理します。