会社員の方の副収入としての家賃、年金暮らしの方の駐車場の賃料、親から引き継いだアパート――。家賃収入は原則として「不動産所得」として、収入から経費を差し引いて申告します。礼金や更新料は収入か、修繕費や借入金の利息はどこまで経費か、5棟10室に当たるか。国税で30年、調査する側にいた税理士が、帳簿の整理から申告書の作成までお手伝いします。
初回 40分の相談は無料。「申告が必要かどうか」から確かめたい段階のご相談もお受けしています。
税金の額は、事実と申告の内容で決まります。このページでご案内するのは、家賃収入を正しく計算して申告するためのお手伝いです。税額や節税の結果をお約束するものではありません。
家賃収入の申告は、収入と経費の範囲を押さえることから始まります。
賃貸借契約書、家賃の入金がわかる通帳、管理会社の明細、固定資産税の通知書、借入金の返済予定表、建物を取得したときの書類などを拝見し、物件ごとの収入と経費を整理します。そのうえで、申告が必要かどうか、事業として行われている貸付けに当たるか、青色申告にするかどうかをご案内します。物件を売る予定がある方は不動産を売ったときの確定申告のページ、相続や生前の対策を考えている方は相続対策・生前贈与のページでもご案内しています。
給与や年金の収入もある方の、申告が必要かどうかの主な目安は、次のとおりです。
| 主な収入 | 確定申告の要・不要の目安 |
|---|---|
| 給与(1か所から受けていて、全部が源泉徴収の対象) | 給与所得と退職所得以外の所得の合計額が20万円を超える場合は、確定申告が必要確定申告をすれば税金が還付される方は除きます。給与の年間収入金額が2,000万円を超える方や、同族会社の役員などでその会社から家賃などの資産の賃貸料を受け取っている方なども確定申告が必要です。 |
| 公的年金等 | 公的年金等の収入金額が400万円以下で、かつ、公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下なら、確定申告は不要公的年金等に係る確定申告不要制度です。この場合でも、住民税の申告が必要な場合があります。 |
※ 20万円は、家賃などの収入ではなく、所得の金額(不動産所得なら、総収入金額から必要経費を差し引いた金額)で判定します。公的年金等の確定申告不要制度は、源泉徴収の対象とならない公的年金等を受給している方には適用できません。確定申告の期限は、原則として翌年3月15日です。
出典:国税庁 タックスアンサーNo.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」・No.1600「公的年金等の課税関係」・No.1370「不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)」(令和8年4月1日現在法令等)
総収入金額 - 必要経費 = 不動産所得の金額
家賃・地代・共益費は、契約などで支払日が決まっていれば、原則としてその支払日の収入です。権利金や礼金は、引渡しが必要なものは引渡しのあった日、必要でないものは契約の効力発生の日の収入に計上します。
固定資産税は業務用の部分に限られます。所得税や住民税、生計を一にする親族に支払う地代家賃などは必要経費になりません。
※ 修繕費として経費にできるか、建物の価値を高める「資本的支出」として減価償却するかの境目は、「修繕費で落とせる」は本当ですか?の記事で解説しています。
出典:国税庁 タックスアンサーNo.1370「不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)」・No.1376「不動産所得の収入計上時期」・No.2210「必要経費の知識」(令和8年4月1日現在法令等)
不動産の貸付けが事業として行われているかどうかは、原則として社会通念上事業と称するに至る程度の規模かどうかで実質的に判断します。ただし建物の貸付けは、次のいずれかに当てはまれば、原則として事業として扱われます。
| 項目 | 事業として行われている場合/それ以外の場合 |
|---|---|
| 青色申告特別控除(令和8年分まで) | 最高55万円(電子帳簿保存またはe-Taxなら65万円)/最高10万円55万円・65万円は、正規の簿記の原則による記帳などの要件を満たした場合です。 |
| 家族への給与(専従者給与・専従者控除) | 適用あり(専ら従事などの要件あり)/適用なし |
| 建物の取壊し・除却などの資産損失 | 全額を必要経費に算入/その年分の資産損失を差し引く前の不動産所得の金額が限度 |
| 家賃の回収不能(貸倒れ) | 回収不能となった年分の必要経費に算入/収入に計上した年分までさかのぼって計算をやり直す |
※ 新たに青色申告をする方は、原則として青色申告をしようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後に新たに業務を始めた場合は、業務を始めた日から2か月以内)に「青色申告承認申請書」を所轄の税務署長に提出します。青色事業専従者給与には、別に届出が必要です。
出典:国税庁 タックスアンサーNo.1373「事業としての不動産貸付けとそれ以外の不動産貸付けとの区分」・No.2072「青色申告特別控除」・No.2070「青色申告制度」・No.2075「青色事業専従者給与と事業専従者控除」(令和8年4月1日現在法令等)/租税特別措置法第25条の2(e-Gov法令検索)
家賃収入の申告は、毎年同じ形でくり返すぶん、最初の整理が肝心です。礼金や返さない敷金を収入に入れていない、建物と土地の取得価額を分けずに減価償却している、土地の借入金の利子まで給与と通算している――。国税で過ごした30年間、私は調査する立場で数多くの申告書を見てきましたが、こうした誤りは、本人が気づかないまま何年も続いていることがあります。物件ごとに収入と経費を整理し、後から説明できる帳簿にしておくこと。家賃収入の申告は、私にお任せください。

代表税理士 / 元国税調査官
平野 和博税理士登録番号 144578
国税組織で30年にわたり、税務調査の第一線で経験を積んでまいりました。国税局では資料調査課(リョウチョウ)の実査官・主査を、税務署では特別調査班(トクチョウ)の統括官を経験。累計500件を超える調査に携わってきました。
当事務所では、法人・個人事業主の方の税務顧問のほか、不動産所得の確定申告のご相談もお受けしています。
最初の40分は無料でお話をうかがいます。賃貸借契約書と、前の年の申告書の控えがあると、話が早く進みます(なくても構いません)。
家賃収入には、所得税・住民税のほかに、県の「個人事業税」がかかる場合があります。熊本県の案内では、次のいずれかに当てはまると「不動産貸付業」に当たるとされています(空室なども含めて数えます)。
| 区分 | 熊本県の不動産貸付業の認定基準 |
|---|---|
| 住宅用の建物の貸付 | 一戸建て10棟以上/アパート等10室以上 |
| 住宅用以外(事務所・店舗等)の建物の貸付 | 一戸建て5棟以上/区画されたもの10室以上 |
| 土地の貸付 | 貸付契約件数が10件以上、または住宅用土地の貸付総面積が2,000平方メートル以上 |
| 異なる種類の不動産を併せて貸付 | 貸付可能な棟数・室数・土地の貸付契約件数の合計が10件以上 |
| 他の基準に満たない不動産の貸付 | 貸付けの収入金額が年850万円以上で、かつ、建物の貸付延床面積が600平方メートル以上 |
※ 駐車場の貸付けは、不動産貸付業とは別の「駐車場業」として判定されることがあります。具体的な基準は、熊本県(各広域本部)の案内をご確認ください。
※ 個人事業税は、所得税の必要経費になります。
出典:熊本県「個人事業税」(更新日:2025年7月16日・2026年11月確認)/国税庁 タックスアンサーNo.1373・No.2210(令和8年4月1日現在法令等)
調査する側にいた経験から、申告書を作る前に確かめておきたいことをまとめました。
礼金・更新料・名義書換料や、返還を要しない敷金・保証金も総収入金額に含まれます。返還を要しない敷金は、返還を要しないことが確定した日の収入です。出典:国税庁 タックスアンサーNo.1370・No.1376
契約などで支払日が決まっている家賃は、実際に入金された日ではなく、原則としてその支払日の収入です。12月分の家賃が翌年1月に入金された場合などに、年をまたいだずれが起きやすくなります。出典:国税庁 タックスアンサーNo.1376
建物の取得価額は、取得した年に全額を経費にするのではなく、耐用年数にわたって減価償却します。平成10年4月1日以後に取得した建物は(旧)定額法、平成28年4月1日以後に取得した建物附属設備・構築物は定額法のみです。土地は減価償却資産ではありません。出典:国税庁 タックスアンサーNo.2100・No.2105
取得価額が10万円未満のものなどは、通常は使い始めた年に全額を経費にできます。ただし、令和4年4月1日以降に取得して貸付けの用に供したもの(主要な業務として行う貸付けに供するものを除きます)には、この取扱いや一括償却などの特例は適用されません。出典:国税庁 タックスアンサーNo.2100
土地等を取得するための借入金の利子は不動産所得の必要経費になりますが、不動産所得が赤字の場合、その利子に相当する部分の損失は他の所得と損益通算できません。計算は借入金の使い道によって変わるため、個別にご案内します。出典:国税庁 タックスアンサーNo.2210・No.2250
生計を一にする親族に支払う地代家賃は必要経費になりません。家族への給与を経費にできる専従者給与・専従者控除も、不動産の貸付けが事業として行われている場合に限られます。出典:国税庁 タックスアンサーNo.2210・No.2075
※ 前の年の申告に誤りが見つかった場合は、修正申告・更正の請求のページでご案内しています。
給与のほかにマンションの一室や貸家の家賃がある方の、申告が必要かどうかの確認から申告書の作成までご相談に応じます。
物件ごとの収入と経費、減価償却、修繕費の扱いを整理します。部屋数が増えてきた方の青色申告のご相談も。
月極駐車場や貸地の賃料がある方の、所得税と消費税の扱いを確かめます。
引き継いだ物件の帳簿の引継ぎ、青色申告承認申請書の期限、初めての申告をお手伝いします。
※ 対応エリアは熊本県内です(熊本市内の5区と、周辺の市町村を含みます)。来所が難しい方はオンラインでご相談いただけます。
家賃収入の申告とあわせて、よくお尋ねいただくテーマのページです。
申告書を見る目は、国税OBとして調査の現場で身につけたものです。
契約書・通帳・管理会社の明細などから、物件ごとの収入と経費を整理します。
事業として行われている貸付けに当たるかを確かめ、申告の扱いの違いをご説明します。
建物・附属設備などの取得価額と耐用年数から、毎年の減価償却費を計算します。
収支内訳書または青色申告決算書(不動産所得用)と、確定申告書を作成します。
申告のあとに税務署からお尋ねや調査の連絡があった場合も、税理士が対応します。立会料(1日あたり20,000円〜80,000円)などは報酬規程どおりかかり、顧問契約のない方は、これに基本料金(個人200,000円〜)が加わります(いずれも税別)。
物件や収入のご事情は、税理士法に基づく守秘義務のもとで取り扱います。
お持ちの物件と、家賃収入以外の収入をうかがいます。事務所へのご来所、オンライン、お電話のいずれでも承ります。
物件の数と帳簿の状況をうかがって、費用をお示しします(お見積もりは無料です)。契約はご納得いただいてからです。
賃貸借契約書、通帳、管理会社の明細、固定資産税の通知書、借入金の返済予定表などを確認します。
収入と経費、減価償却費を計算し、申告書をお作りします。内容をご説明してから提出します。
確定申告期限(原則として翌年3月15日)までに、所轄の税務署に提出します。
料金は、当事務所の報酬規程のとおりです(いずれも税別)。お見積もりは無料です。
| 項目 | 料金(税別) |
|---|---|
| 不動産所得(業務的規模) 青色申告の方 | 20,000円〜物件の数と帳簿の状況をうかがってお見積もりします。顧問契約のない方の確定申告だけのご依頼については、初回のご相談でご案内します。 |
| 不動産所得(業務的規模) 白色申告(青色申告以外)の方 | 10,000円〜 |
| 事業的規模の方 (税務顧問・決算申告) | 売上規模に応じた段階料金年間売上〜3,000万円未満の既存事業者の場合、月額合計25,000〜70,000円・決算・申告書作成料(年1回)100,000円〜・消費税申告書作成料20,000円〜です。決算書・申告書作成だけを希望される場合(顧問契約以外の方)は、原則として申告後の顧問契約を条件にお引き受けします。会計顧問のみはお引き受けできません。 |
| 税務相談・申告相談 | 5,000円〜初回40分のご相談は無料です。 |
※ 表示はすべて税別です。最終的な料金は、お客様と相談のうえ決定いたします。ほかの料金は料金プランをご覧ください。
※ このページの制度の説明は、2026年(令和8年)11月に確認した国税庁・熊本県の公表資料と法令によります。今後の改正で変わることがあり、実際の税額はお一人おひとりの状況で決まります。
契約書と通帳を前に、収入と経費の範囲を、
最初の40分で一緒に整理します。